2023期はどんな一年？
前期は葛藤の多い一年だったように思います。
私は今まで個人の主体性を大切に考え、「自ら考えて、自ら決めて、自ら行動すること」を目指してきました。
言われて行動するよりも自ら進める方が責任感が高まる。だからこそ案件、働き方を自分で選択できる制度を実施しました。これはこれで素晴らしかった。たくさんの口コミを見て実感しました。我ながらエンジニアの方が居心地の良いと感じていただける場所をつくることができたと考えています。
では何が葛藤だったのかというと、この仕組みの先にエンジニアの方それぞれが成長できる建設的な選択肢を常に持てるか、良いキャリアを創ることが本当にできるかということです。
ありがたいことに社員数も増えました。一緒に働く方が増えれば増えるほど、管理、営業部門のサポートが行き届く深度が浅くなります。それを改善する仕組みが重要となる。
良い仕事というものは美しく、洗練されていて猛烈にかっこ良く魅了されます。
思えば20代の私は主体的に行動をとるという自負はありながらも、いつも優秀で偉大な先輩の背中を追いかけていました。そこには理想的なお手本があって、その姿に惚れ惚れしながら、「いつか自分もこうなりたい」「横に並んで思いっきりプレイしてみたい」とワクワクしていました。正直嫌になってしまう仕事でも、乗り切って成長に繋がったと感じることが出来たのは、常に私の前を走り、時には共に歩んでくれた先輩たちのおかげだと思います。とても濃密で深い経験をさせていただきました。
SESは常駐が一般的なビジネスモデル。一旦、現場に入ってしまうとしばらくはその環境で業務を行います。社会的には職場環境が数カ月や数年で変わるのは珍しいことなのかもしれませんが、様々な環境で働き、学ぶことができることはSESの魅力の一つです。しかし多少の案件ガチャ的な要素もはらんでいるのは事実です。自分で自由に案件を選択したからといって、必ずしも満足のいく結果になるとは限らない。
好きなものばかり食べていては身体を壊してしまうように、同じ選択にも「成長に必要だという理由でつかむもの」と「個人的な好みで選ぶもの」とは全く違うということです。
もちろん価値観や目指す方向は様々で正解がありません。
それで良いと考える方もいると思いますが、私はこう思います。若い方、これから始める方を含めエンジニアの方がにこの道に進んで本当に良かった！と思ってほしい。
見えてきた課題
主体性といっても、一人で自由にやっていきたい人と、チーム戦で頑張りたい人がいるはずで、多様性に本当に応えているのか自問自答が続きました。
改めて、自社の優秀なエンジニアに聞いてみると、一定数、後進の育成に興味を持つ方がいました。例えば50代の方には、あとラスト10年というような意識を持ち、自分だけがメキメキ成長というよりも、自分の培ってきた経験を世の中に役立てたいと思う人もいます。
ちょうどそんな時に、上場企業のSIerで活躍していた友人がKAMINGに転職を考えていると声をかけてきました。何かの冗談だろうと思いつつ聞いてみると、齢40になり自分の働き方を見直したところ、SESとしての働き方に魅力を感じているとのこと。
その後入社した彼が何をしているのかをいうと、他の従業員に、「プライム案件で多少チャレンジになるけれど、自分がサポートに入るのでどう？挑戦してみないか？」と声をかけ始めたのです。すると、「サポートしていただけるなら、ぜひチャレンジしたい！新しい未来にワクワクする！」と、あれよあれよという間にたくさんのエンジニアの新案件参画が決まりました。
技術的ハードルもあるけど、給与が高くなり、
責任は増していくけど、顧客からの信頼が厚くなり、
そうした結果とともに精神的に自由になっていく。
そんな勝利の方程式が具体的に浮かび上がりました。
2024期はどんな年にしていきたいか
今後のKAMINGはプリンシパルなエンジニアの採用、成長を志す中堅・若手の体制組織を形成し、お客様からさらに特別な信頼を得るよう進んでまいります。やっぱり一番は、エンジニアにとって働きがいがある仕組みを作りたい。自然体で勤勉になれるような、そして学びが楽しいと思えるような環境を作ります。
その取り組みとして、エンジニアが技術要素や魅力を発信するテックブログを始めます。まずは組み込み系の分野でスタート。情報や経験をアウトプットをすることは自身の学びに繋がります。仕事への目的意識が明確になるメリットもあると思います。この記事を見てくれた方が憧れをもってKAMINGにきてくれるといいな。葛藤の中での今期でしたが、私を支えてくれた社員、お客様、関係者の皆様に感謝しております。これからも成長し続けるKAMINGをよろしくお願いいたします。
