どうも。こんにちは。神崎です。
先日、近くの自然を雨の中散歩していたのですが、岩の足場で滑ってしまい派手に転びました。スニーカーをしっかり履いてたのになんでだ?
ということで、今回はSES業界の「案件選択制度」とその落とし穴についての話をしたいと思います。(どういうことだ。笑)
◆「案件選択制度」とは?
増えてきてますよね?「案件選択制度」を採用するSES企業。
エンジニア本人が案件を自由に選択できるという制度。
私個人の推測ですが、「案件選択制度」という文言が流行した要因の一つは、エージェントグローの河合社長のTwitterだと思っています。
(違ったらごめんなさい。)
企業が有する案件をエンジニアさんが選択し、エントリーできるという制度ですね。
他の業界では見ない制度だと思います。ほとんどの企業は、会社の指示によって仕事内容が決まりますものね。
自分にマッチする仕事を選べて、経験・実績が得られる。とても良い制度です。
ちなみに、KAMINGは事業発足当初から案件を自分で選択できました。
発足時はフリーランス専門の事業でしたので、エンジニアの方がやりたくない案件に関して「拒否権」があるのが当たり前でした。
社員雇用もするようになった今、「契約形態によって扱いは変えませんよ。」という方針のもと、フリーランス、社員に関わらず案件が選択できます。
と、ここまでで「案件選択制度」、なんだか自由に働けていいなと思えますが、案件が選べるからといって必ず良いマッチングが出来るかは分からないのです。
というのが今回の話です。
◆案件選択制度の落とし穴
案件選択制度には、実はかなり深い落とし穴があります。
例えるならば、マリアナ海溝くらい深く、全部で約10,920mほどあります。そう、深い深い海の底。海底には人類の知らない生物が。『海底2万マイル』という映画がありましたが、ノーチラス号、皆さんご覧になりましたでしょうか。ちなみに僕は見たことがありません。
閑話休題。落とし穴の話に戻ります。
そもそものSES業界の現状を2つ。
1. 案件数が少ない企業はそもそも選択肢などない…。
2. 案件参画の前後で状況や環境が異なる。
1について。企業がもともと有する「案件数」が少なければ、そもそも選択できないのは当たり前ですが、それだけではなく、この問題は案件を獲得してくる営業担当者の「営業力」にもよります。営業担当者の力がないので、最適な案件マッチングができない。では「営業力」とは具体的になんでしょうか?
ということで、SES業界の「営業力」についてのお話をします。
SES業界の「営業力」は、単に案件獲得能力だけではなく、「どれだけエンジニアさんの意向(顕在的・潜在的)を理解できるのか」も重要です。
話をしっかり聞けるということは、適切な案件にアサインできるということで、エンジニアさんへのホスピタリティにも繋がることです。
営業担当者が作為的に、企業もしくは自分にとって利益がある方向へ誘導したり、労力をかけたくないという理由で雑な案件を紹介することがあってはならないですよね、
選択肢が少なくても、エンジニアさんにマッチした案件が紹介できれば、それは良いことですよね。
SES業界の営業には、「聞く力」を備えた「営業力」が必要です。
2について。こちらは理由は様々ですが大変厄介な問題です。例えば、
・案件が凍結・保留・延期になった。
・要件変更され、参画予定のエンジニアが対応できない作業に変わった。
・参画中の要員が離脱し、チーム組織体制に変更を余儀なくされた。
などなど一概に誰が悪いとは言えませんが、参画前後で想定とは異なった現場環境になることがあります。
案件を自分で選択したはいいけれど、エンジニアさんの責任ではないのに、困ってしまうことも発生します。まさに落とし穴。
◆責任丸投げブンブン丸の企業には気をつけよう
案件のミスマッチが起きる企業って、
・そもそもヒアリングに来てくれない。
・わざわざ言うのが気が引けてしまう空気感(入社直後って、やはり言いにくいんですよね)。
・勇気を出して相談しても、自己責任と言われる。
だったりします。
ヒアリングに来てくれないのはそもそもSES事業としてどうかと思いますが、「自分で選んだんだから、文句言うなよ…」と言われ(思われ)、営業さんが快く対処してくれない場合もあるようです。これは完全に責任をエンジニアさんに押し付けちゃってるなと。良くないですよね。
また、案件を選択できることに重きを置くのも良いですが、こんな人だっています。
・そもそもどんな案件を選んだらいいか分からない。
・選択した案件の方向で、本当に自分の市場価値が上がるのか気になる。
これってとっても大切なことだと思うのです。
こういった思いを聞かずに、エンジニアさんに案件を選択させ、もしものときの責任を本人に丸投げするのは良くない。(ブンブン!)
営業的観点のアドバイスはもちろんですが、エンジニアの成長についても当事者意識を持って関わってくれる、そんな会社がおすすめですよ!
◆ちなみに当社はどんな対策をしているか?(ちょっと自社の宣伝)
・まずは!
営業を交えてミーティングを行い、本人のやりたい方向性・伸ばしたいスキルなどを確認します。
それがどんな市場価値になりそうか、もアドバイスして、一緒に案件の方向性を決めていきます。
1つの案件が終わると、趣向が少し変わったりすることもあるんですよ。
・参画後は!?
案件に参画して1ヶ月、エンジニアさんの前に突然、「松下」という人事担当者が現れ、脳波アンテナで状況を検知します。(ピィンピィン♪)
もしも異常を検知したら、私(神崎)や営業担当者に情報が共有されます。そしてすぐにクライアントに状況説明を求めたり、必要ならば改善を求めたりします。
回答によって、そのまま頑張るか、しばらく様子を見るか、現場を離れるか、相談しています。KAMINGでは勝手に決めません。
退場して新しい案件を探す場合は、「まずは!」に戻ります。
この方法で、現場への不満を限りなく低く維持できています。
ちょっと自社の宣伝が長かったような気もしますが、私たちは「ミスマッチは起きる!」を前提にして、エンジニアさんが満足できる案件を見つける体制を持っています。
「案件選択制度」はとても良い制度ですが、反面自分で選ぶからこそうまくいかないこともある制度です。
ですので、案件を選択する前と後で、しっかりと納得いくまでサポートしてくれる企業を選ぶのがおすすめです。