メンタルダウンからの復活劇

神崎です。

5月病という言葉があります。
そして、6月は梅雨に入り、低気圧がやってきます。
毎年この時期になると、体調を崩される方がとても多いと感じます。

今日はひとつのエピソードを紹介しようと思います。

ある優秀なエンジニアに起きた「突然の退職の申し出」

ある日突然、社内でも非常に真面目で責任感の強いエンジニア(以下、Aさん)から「退職させてほしい」と申し出がありました。
常駐先のプロジェクトで、彼は周囲の期待に応えようと一人で限界まで頑張りすぎてしまっていたのです。

私は彼の様子を見て、「いまは人生の重要な判断をするときではない」とそう直感しました。

「仕事という環境から一歩離れて、ゆっくりするといい。今焦って先のことを考えなくていいから。落ち着いてから、また一緒に決めよう」

すぐに顧客へ状況を説明して謝罪し、彼をプロジェクトから離任させ、まずは環境から離れた場所でゆっくり休むように伝えました。

それからしばらく時間を置き、彼の方から「体調がよくなりました」と連絡をもらって実施したのが、今回の面談です。
そこで私は、彼の劇的な変化に目を見張ることになりました。

これまで本を読む習慣のなかった彼が、自ら本を手に取り、自己啓発やメンタルケアの分野に触れ、自分の内面と深く向き合えるようになっていたのです。

これは単なる「休職からの復帰」ではなくて、挫折を糧に、人間として一回りも二回りも大きくなって戻ってきた、最高の「サクセスストーリー」だなと感じます。

今、一人で悩みを抱え込んでいる方、頑張りすぎて疲れてしまっているすべての方へ、この復活の物語が届き、一歩を踏み出す勇気になることを願って、対談形式でご紹介します。

AIが描いた対談する私

社長面談:自分をすり減らさない生き方へのシフト

神崎:
こんにちは。体調はよくなりましたか?

Aさん:
はい、おかげさまでずいぶん助かりました。本当にあのとき時間をいただけて良かったです。

神崎:
確かになんだか前より表情もスッキリして、調子が良さそうですね。以前と今とで、何か考え方などの変化はありますか?

Aさん:
そうですね……結構以前は、「周りの役に立たないと自分には価値がない」という思い込みがすごく強かったです。だから変な話ですが、とにかく何でも背負い込みすぎてしまって。
でも、休職期間中に仕事から離れてゆっくりする中で、精神科医の方が書いた本に出会いました。

エピソードに登場した書籍

頑張るんじゃなくて、頑張りすぎただけだよ

対談の中でAさんの人生の転機となった一冊です。心が限界を迎えてしまう前に、自分を大切にするヒントをくれる言葉が詰まっています。

そこに「頑張るんじゃなくて、頑張りすぎただけだよ」という言葉があって。

Aさん:本を読み進めるうちに、「ただ生きているだけでも自分には価値があるんだ」と少しずつ思えるようになり、考え方が変わりました。自分に変なプレッシャーをかけすぎないようにしようと、今は思えるようになっています。

神崎:
おお、それはとんでもなく素晴らしい気づきですね!いや、本当にその通りだと思いますよ。

Aさん:
これまではそういう本を全く読んでこなかったので、休みの間に手に取って読めて本当に良かったです。以前の自分だったら「当たり前のことが書いてあるだけだから読む必要ないや」って強がって、読む前に勝手に判断して遠ざけていたと思います。でも、改めてちゃんと読んでみると、意外とスッと心に入ってきました。

神崎:
必要なタイミングっていうのは、人生の中に必ずあるんですよね。今の自分で困っていなかったら、必要性って感じないですから。
そう思うと、人生にはアップダウンがありますが、ダウンの時期って悪いことばかりじゃない。案外そこから学べることもたくさんありますよね。

そこでしっかり自分と向き合って戻ってきたときって、いわば「強くてニューゲーム」のような状態なんです。自分の弱さも分かった上での「本当の意味での強さ」を身につけられている。だから、同じ状況で苦しんでいる仲間がいたら、本当の意味で共感して、優しい言葉をかけてあげられますよね。

Aさん:
本当にそうですね。前の会社などでもずっと厳しく言われ続けてきた経験があって、自分も過去に、チームの人に強く当たってしまったことがあったなと、今回休んでみてすごく反省しました。自分のこれまでの判断基準が、少し子供だったんだなと気づけました。

神崎:
それに気づけただけでも、今回の休職は大きな意味がありましたね。

Aさん:
はい。自分では「まだまだいける、そこまで悪い状態じゃない」と思っていたんですけど、あのとき神崎さんが「休んでいいよ、今は先のことを考えなくていい」と言ってくださって。それで緊張の糸が切れて安心したのか、休んだ途端に本当に2週間くらい体が動かなくなってしまった時期があったんです。「本当にこんなことってあるんだな」とびっくりしましたし、当時の自分はそれだけ冷静じゃなかったんだなと今になって思い知りました。

神崎:
そうですよね。それだけ強制的に環境から離れるということが大事だったんです。「我に返る」ということですよね。

よくお話ししているんですけど、心の中に溜まるストレスやモヤモヤって「生ゴミ」と同じなんです。生きていれば絶対ゴミはうまれるし、生ゴミは週に2回ほど、定期的に捨てた方がいい。それを「1日くらい大丈夫」と思って溜めて、次もまた溜めて……とやっていると、部屋中にゴミ袋がいっぱいになって、やがては腐敗臭がしたり、部屋がぐちゃぐちゃになってしまいますよね。そんな乱れた部屋を見渡しながら、さらに「こんな自分はダメだ・・・。あれもこれも。」なんて思ったりする。

だから、定期的に「外に出す(アウトプットする)」ということが大事なんです。不満やちょっとした違和感を、解決は一旦置いておいて「今、こう思っているんだよね」と誰かに吐き出す場がある人と、全くない人とでは、心の健全さに大きな差が出てしまいます。Aさんはこれまで、「傷つきたくない」という防衛本能から、人との対話や感情のアウトプットを避け、インプットばかりに偏って頭が過呼吸状態になっていたのかもしれませんね。

Aさん:
本当におっしゃる通りです。頻繁に何かを吐き出すということを、今まで意識的にやったことがありませんでした。自分1人でノートに日記を書いて振り返ったりはしていたんですけど、自分1人だとどうしても堂々巡りになってしまって、限界を感じていました。やはり、他人の視点や対話が必要なんだなと痛感します。

神崎:
自分のことって、どうしても「見たいように見てしまう」ので、他人の客観的な視点が入ることでバランスが取れるようになります。

これからの時代、技術的なスキルだけならAIでも代替できるようになりますが、さっき話したような「感情のシェア」や「人とのコミュニケーション」「逆境から戻ってくる力(レジリエンス)」は、絶対に人間にしかできない領域です。Aさんが今、辛い状況から本を読んで「自分の足りないところはここだった」と気づいて戻ってこようとしている、この「復元力」こそがこれからの時代に最も必要な価値になります。

これまでは「足りないものを詰め込む」という生き方だったかもしれませんが、人は生まれながらにして完璧というところから、これからは「自分を縛っている殻を手放す」ことで、もっと楽に、自分らしく輝けるようになると思いますよ。

Aさん:
ありがとうございます。お話をしてみて、自分の中に新しい川が流れて、すごくスッキリした感覚があります。

神崎:
顔色もすごく健康的になりましたね!来月からの復帰に向けて、無理せず一歩ずつ進んでいきましょう。

Aさん:
はい!中途半端な状態で焦って戻るのではなく、しっかりと自分を見つめ直した状態で復帰したいと思えるようになりました。一歩ずつ、また頑張ります。

【締め:頑張りすぎてしまうあなたへ】

真面目で責任感が強い人ほど、一人で限界まで抱え込み、気づいたときには心が悲鳴を上げていることがあります。
しかし、今回のAさんのストーリーが証明してくれたように、「立ち止まること」「環境を変えること」は決して敗北ではないと考えます。

それは、これまでの自分を縛っていた古い価値観を手放し、新しい自分へと生まれ変わるための「必要な充電期間」です。

頑張ることは素晴らしい。けれど、頑張りすぎて自分を見失いそうになったら、いつでも一度立ち止まってください。
私たちの会社は、挑戦する人を応援すると同時に、立ち止まって自分を見つめ直す人のことも、全力で守り、支え続けます。

このAさんの復活劇が、いま壁にぶつかっている誰かの心を少しでも軽くし、次の一歩を踏み出す勇気になることを切に願っています。



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